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 村上春树笔下的豆腐(1)

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· 美食food

『村上朝日堂』45

豆腐(1)
这个专栏的插图一直都是请安西水丸先生画的,我到目前为止不断地在试图给他出难题,想让他画不出来,哪怕成功一次也好。可从他的画里,根本看不出半点被难到的样子。尽管这样才能被称为职业画家,但是想看到他为难、束手无策的样子,哪怕一丁点儿也好,并从中得到快乐,才是一般人的心理嘛。
因此之前有一次我试着写了一篇内容是什么“在火车餐车吃炸牛排的隆美尔将军”的文章,结果呢,安西先生完美地配上了吃着炸牛排的隆美尔将军的插画。
于是我就琢磨啊,肯定就是因为成心想着出难题,所以才适得其反,总也难不倒他。即使是《章鱼和大蜈蚣的缠斗》,或是《含情脉脉地看着卡尔・马克思刮胡子的恩格斯》之类的题目,安西大师也一定画得出来。
那么到底该怎么办呢?怎样才能难倒安西水丸呢?答案只有一个。纯粹。比如让他画豆腐之类的。
新宿有家小酒馆的豆腐特别好吃,第一次被带去那里的时候,因为实在太好吃了,我连着吃了四块。酱油或佐料什么的一律不加,只是一口口单吃白花花的豆腐。真正美味的豆腐根本不需要调味料,那些都是多余的。大概就是英语里说的“simple as it must be”吧。后来得知这豆腐是中野的一家豆腐店做的,专门供货给饮食店。可现如今啊,好豆腐骤减。我觉得吧,往外国出口汽车固然是好事,不过好吃的豆腐逐渐减少,如此一般的国家在骨子里终究存在着问题。
倪逸舟译
2017/08/03
「豆腐」について(1)

このコラムはずうっと安西水丸さんに絵を描いてもらっているわけだけれど、僕としては一度でいいから安西さんにものすごくむずかしいテーマで絵を描かそうとずいぶん試みてきたつもりである。しかしできてきた絵を見ると、まるで苦労のあとというものが見うけられない。いくら苦労を見せないのがプロといわれても、少しくらいは「弱った・困った」という目にあわせて楽しんでみたいと思うのが人情である。
 だからこのあいだなんか、「食堂車でビーフ・カツレツを食べるロンメル将軍」というテーマで文章を書いてみたのだけれど、ちゃんとビーフ・カツレツを食べている、ロンメル将軍のさし絵がついてきた。
 それで僕は考えたのだけれど、結局のところ、むずかしいテーマを出そうかと思うから、僕は永遠に安西水丸を困らせることができないのである。たとえば、「タコと大ムカデのとっくみあい」とか「髭を剃っているカール・マルクスをあたたかく見守っているエンゲルス」なんていったテーマを出したって、安西画伯はきっとクリアしちゃうに違いない。
 それではどうすればいいか?どうすれば安西水丸を困らせることができるか?答はひとつしかない。単純性である。たとえば豆腐とかね。
 新宿の酒場にとてもおいしい豆腐を出すところがあって、僕はそこにつれていってもらった時、あまりのおいしさに豆腐を四丁たてつづけに食べてしまった。しょうゆとか薬味とか、そういうものは一切かけずに、ただまっ白なつるりとしたやつをべろっと食べちゃうわけである。本当においしい豆腐というのは余計な味つけをする必要なんてなにもない。英語でいうとsimple as it must beというのかな。これは中野の豆腐屋さんが料理屋向けに作っている豆腐ということだが、最近はおいしい豆腐がめっきりと減ってしまった。自動車輸出もいいけど、おいしい豆腐を減らすような国家構造は本質的に歪んでいると僕は思う。

VIA新浪微博@Izard720